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しまった、今週いっぱいの面倒な仕事を抱えてるんだった・・・と思い出しても後のまつり、
今週のまぬけなボランティア、Pです。よろしくお願いします。
僕は高校の現役教員でもありますので、とっかかりに自分の授業の話をします。
貧困と飢餓の問題について簡単に扱った次の時間、「きょうはおみやげがある」と言って飴を取り出します。
そして、いかにも適当な感じで、たとえば4人の生徒をまず呼び、ひとりあたり14個づつあげます。
この日だけはおみやげなのでその場で食べていい、と言って喜ばせ、次の8人に、ひとり3個づつ。
そして残りの人、18人に並んでもらったところで袋をのぞいて、あれ、配り間違えた、
あと10個しかなくなっちゃった。ごめん、これみんなで分けて。
そして、前回の続きの開始です。
お分かりのとおり、これはテキストにもあるハンガーバンケットの簡易版です。
が、一切関係なさそうにやるところがみそです。当然もらえなくて怒り出す生徒もいますので、
それには謝ります。そして、たくさんもらった人、分けてあげて、と言っておきます。
その日の教材は、世界の食料の偏在について、というようなもの。
僕は英語の教師なので、読解が主になります。そのうちに気づく生徒が出てきます。
そういう生徒には目配せをして、そっと説明をしてあげます。あくまでも全体には言いません。
そうすると、気づいた生徒はうれしくて、その秘密がだんだんと広がっていきます。
その時間の最後にようやく種明かし。1個ももらえなかった人に手を挙げてもらい、
きみたちは飢えで死んでいたかもしれないね、1個だけの生徒は飢えで苦しんでいるんだね、と言います。
そして最後に、ひとりあたり3個あったことを説明、14個もらった生徒がいくつ分けてあげたかを聞きます。
普通は半分がいいところです。
なかなか気づきの授業として面白いと思っているのですが、これにはオチがあります。
ある開発教育関係の研修でこれを紹介したところ、中学3年生の次男の学校の先生が授業でやったのです。
受けてきた次男は、出所が僕だとは知らずに、なにをしたか説明してくれてから、こう言いました。
「こういう授業っていやなんだよな。こんな風にすれば分かってくれるかなって先生がわくわくしてる感じが、
はめられたみたいですごくいやだ。」学校教育の限界かな、と思った瞬間でした。
では、みなさんご発言お願いします。
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