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まったく前後との脈絡がありませんが、ガンジーの思想について少し調べました。
テキストp.17の「ガンジーと糸車」に興味を持ち、
「ガンジー 自立の思想」(ガンジー著 田畑健編 片山佳代子訳、地湧社)を読みました。
本書を読んで、インドの国旗にも描かれているチャルカ(糸紡ぎ車)とカディ(手織り綿布)の
運動について、もう少し知ることができました。
産業革命の進んだイギリスでは、不足している綿の入手先と、
大量にできてしまう繊維製品のための供給先を海外に求め、それがアメリカ南部の奴隷や、
インドの地場繊維産業の崩壊という悲劇を生みました。
それに対してガンジーのチャルカとカディ運動では、自分の必要以上には綿糸を生産しないチャルカと、
それによって織られるカディを身に付けることで、イギリスの繊維製品を利用しないようにする、と
いうものでした。それは、チャルカとカディを例えにした、イギリスの押し付ける近代文明に対する抵抗でした。
近代文明は、自分の必要以上の物を生み出し、余剰生産物の処分先を探します。
そこには、今まで同じようなものを作っていた地元の人や、同じような考えをもつ他国のものがいて
競争が起こります。競争により、文明はより進歩していくが、副産物として、
より多くの憎しみや苦しみをも生み出します。
近代文明は、少数の人を怠け者にし、多数の人をより働かなければならないようにします。
ガンジーの求めたものは、すべての人が、必要な分だけ生産して生きていけば貧富の差がなくなるだろう、と
いうことだと私は考えます。国旗に描かれているくらいだから、ガンジーのチャルカ運動は成功したのか?
と思いがちですが、その運動は困難を極めたとのことです。
チャルカはほとんど存在しておらず、技術も失われつつありました。
また、多くの人がガンジーの考えには賛同してくれませんでした。
ガンジーの思想は今の世の中では成り立たない、という人がいるかもしれません。
確かに今日から変えるというのは困難なことでしょう。
しかし、豊かさを追求するあまり、貧富の差を拡大し、地球環境を破壊している現在、少しづつ近づけるよう
努力していく必要があるのではないか、と感じました。
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